◆おすすめポイント◆
「動作環境」
- OS: Windows 7 (with Aero), 8.1, 10
- Processor: 1.66 GHz Intel i5 相当
- Memory: 1024 MB RAM
- Graphics: HD Graphics 4000 以上
- DirectX: Version 10
- Storage: 512 MB の空き容量
「ライセンス・販売」
- 定価398円
- Steamにて販売
デスクトップの壁紙を自由に設定
デスクトップの壁紙に動画やホームページを設定するのは昔から確立している技術、概念でありWindows XPまでに搭載されていたアクティブデスクトップを思い出す人もいるでしょう。
とりわけWallpaper Engineを強く推すのはその安定度の高さです。
先に挙げたアクティブデスクトップは不安定の代名詞でしたし(リソースの限られた9x系の名残であったり、スペックに余裕のある現代とは事情が違いますが)、類似ソフトも私の経験上はエラーが頻発するものが少なく有りませんでした。
Wallpaper Engineは設定を詰めているときに何度も壁紙の切り替えをしていると稀にソフトが落ちることはありますが、それ以外では極めて安定しています。 無駄に多大なリソースの消費をすることもありませんし、試行錯誤で色々と弄った結果、安定性に関してはレベルの高いソフトだと感じました。
様々なコンテンツに対応
- 「対応形式」
- Video WallPaper (mp4,wmv,avi,m4v,mov,webm)
- Scene WallPaper (json,gif)
- HTML WallPaper (html)
- Application WallPaper (exe)
- Packaged WallPaper (pkg)
静画や動画を静的コンテンツとすると、リアルタイムレンダリングなどは動的コンテンツと言えますが、Wallpaper Engineの売りは動的コンテンツです。
例えば走っている車や踊っているキャラクターへのカメラの角度を自由に変更したり、雨が降るエフェクトが決まり切ったパターンではなくなったり、仕組み上はゲームさえ出来たりします。 と言うのも、近年とみに存在感を増しているゲームエンジンのUnityに対応しているため非常に大きな可能性を秘めているわけです。
デフォルトでUnity製のアプリケーションとして羊の壁紙が収録されていますが、ドラッグアンドドロップで羊を動かせるというユニークなものになっています。 今後、どのようなコンテンツが誕生するか楽しみです。
その他、URLを設定してホームページを表示することも可能です。これはアクティブデスクトップでもありましたね。 リンクから新たにブラウザが起動するわけでは無く、あくまで壁紙内のブラウザで完結しています。 ですので非常に自由度の低いブラウザ環境を強要されるため、ネットサーフィンとしての実用性はあまりないかもしれません。
機能的なポイント
- きめ細かな画質設定
- アンチエイリアスの段階的な選択やフレームレートの調整などリソースを考慮した細かい調整が可能です。 ビデオを全てメモリーにロードさせておくことも出来ます。もちろんその場合はビデオサイズと同等のメモリを消費します。
- 再生停止の条件設定
- 他のアプリケーションが前画面に出たとき、全画面になったとき、フルスクリーンになったときに再生を停止するようにそれぞれ設定できます。 さらにモニタ毎に停止するか全てのモニタで停止するかも設定可能です。
- PC起動時に自動起動する設定
- ソフトから管理者権限による設定が出来るようになっているため手軽に設定とその解除が出来ます。
- 壁紙の追加はワークショップから一発登録
- Steamクライアントからワークショップにアクセスするとカタログを見るように閲覧、登録が出来ます。 気になったのならボタン一発で登録とダウンロードが出来るため非常に手軽です。
- 壁紙毎に音量の調整
- 音声が付いている壁紙でタイプがVideoの場合は音量が調整できるようになっています。 さらに一度設定した内容は壁紙毎に保存してくれます。 ただし、音量を0には出来ますが元から音を出さない(無効)という設定はありません。 ソフト自体に音を無効にするという設定がないためそこは残念なところです。
- また、音が出るタイプにはWebもあるのですが、これに音量調整機能はありません。 先に述べたように、このソフトには音そのものを無効にしたり、停止したりする機能はありませんので、ここは非常に問題だと思います。 こういった理由からタイプがWebで音が出る壁紙は現状では非推奨だと言わざるを得ません。
日本語化
インストール時から日本語が選択できるようになっていますが、そのまま起動しても英語のままで日本語にはなりません。 日本語化の手順は以下の通りとなります。※なお、インストール時は日本語を選択しておいて下さい。
- Steamフォーラムの日本語翻訳スレッドから日本語ファイルをダウンロードします。Googleドライブからの取得になるのでZipファイルです。
- Wallpaper Engineのインストールフォルダにある「local」フォルダへZipファイルを解凍して取り出した[core_ja-jo.json]と[ui_ja-jo.json]の2つを上書きします。
- ソフトを起動中でしたら一旦終了して再度起動します。
追記:アップデートで公式に日本語化されました。
Tips
この手のソフトにはありがちなのですが、実はただ動画を垂れ流すだけだと飽きやすいという欠点があります。 しかしながら、Wallpaper Engineはちょっとした工夫で末永く使っていけるソフトです。 まずは動画などで十分に遊んでからの話になりますが、よければ以下のTipsを参考にしてみて下さい。
- ワークショップの探し方
- Steamのワークショップはタグで検索が出来るので有効に活用しましょう。 TypeにはScene、Video、Application、Webがあります。 しばらく使ってみると分かりますが、Videoとそれ以外は使用者の求める方向性が違います。 ジャンルでの絞り込みも出来ますが、目的と合致する探し方をしたい場合、Typeで検索すると効率良く探すことが出来ます。
- フィルターの活用
- ソフトの壁紙一覧から「結果をフィルター」をクリックするとタイプで絞り込みが出来ます。 前項で述べましたが、タイプで絞り込む事により目的と合致した壁紙が選びやすくなります。
- PCの音声再生に対応した壁紙
- いわゆるビジュアライザーとして機能する壁紙がSceneやWebに存在します。 是非探してみて下さい。ひとつだけお勧めを挙げておきます。
- Disco Infemo<スポットライトが連動>
- なお、以前紹介したTuneBrowserとWallpaper Engineを連動させる場合はTuneBrowserの設定画面から[WASAPIの設定]にある[WASAPI固有の設定]-[排他/共有モード]をShared Modeにして下さい。 基本的にWallpaper EngineはPCが再生する音は全て拾うのですが、WASAPIのExclusive Modeはあらゆるものから排他的な挙動を取る再生に特化した方式なのでこのモードでは連動できません。
- マウスカーソルに追従する壁紙
- 面白いだけではなく、利便性も欲しいという場合に使える壁紙です。その中でも変わり種をご紹介します。
- INTERACTIVE BB-8<横方向にのみ追従して動くロボット>
- 時計を表示する壁紙
- 定番ですね。デジタル時計は正確性、アナログ時計は直感的とそれぞれメリットがありますが、特にお気に入りはこれです。
- Apple Watch Clock<滑らかに動く秒針付きの大きなアナログ時計>